世界自閉症啓発デーということで

 

ご機嫌よう。piraです。

本日4月2日は世界自閉症啓発デー(World Autism Awareness Day)です。

この日について私自身が触れるのも初めてですし、

改めてここ最近色々と思っている事とか語っていこうかなあと思います。

そして、自閉症発達障害について少しでも理解が深まればいいなあと思っています。

世界自閉症啓発デーとは何か

まず、世界自閉症啓発デーとは何か。

今から12年前の2007年12月。当時開かれた国連総会においてカタール国の王妃シェイカ・モーザ・ビント・ナサ・アル・ミスネッド首長妃の提案により、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー(World Autism Awareness Day)」とすることが決議されました。

国連総会で決議されたこの日は全世界共通で4月2日を世界自閉症啓発デーとしているのですが、日本においては4月2日から4月8日までの一週間を発達障害啓発週間としています。

ブルーライトアップについて

この日は東京タワーを始め、至る所でブルーのライトアップが行われます。

このブルーというのは、世界自閉症啓発デーのシンボルカラーであり、「癒し」や「希望」を表すと言われています。

このブルーライトアップが始まったのは2010年。ニューヨークにある世界最大の自閉症支援団体「Autism Speaks」が行い、それが今や全世界でイベントが行われるまでになりました。

自閉症とは

さて、自閉症という言葉を目にして、皆さんはどう感じますでしょうか。

自らを閉ざすと書くことから「周りとの関りを拒絶している」とか

あるいは「自閉症になってしまったのは親の育て方が悪い」とか思われてしまう部分があったりするかもしれません。

実際自閉症を持つ人を見て「不思議だな」とか「常識から外れている」と思う事があるかもしれません。

しかし、自閉症は所謂病気とは違って、先天的な脳の発達の違いによるものだといわれています。

そのため、彼らの生活が一般の人からすると違って見えるわけです。

しかし、そういった人達も私達が彼らの行動や態度を理解することで彼らが生きやすい社会を作ることができるのです。

発達障害とは

この自閉症発達障害の一つと言われています。

発達障害とは生まれつきの脳機能の発達による障害で、先述した通り病気とは異なります。

近年になって色々と発達障害という言葉は耳にする機会が増えたのではないでしょうか。(かくいう私も発達障害の当事者の一人ですしね。)

発達障害は大きく3つの分野に分かれ、対人コミュニケーションが苦手なASD自閉症スペクトラム。物を忘れる等注意力が散漫であったり、集中力が続かないADHD注意欠陥多動性障害、数字や文字が普通の人とは異なる捉え方をしてしまうLD(学習障害に分かれます。

発達障害の人達は、障害からくる長所や短所によって、社会に生きづらさを感じ、生活に困難が発生してしまっています。

その症状は、所謂身体の障害とは異なり、目に見えないものであるため、彼らの様子を見て「自分勝手だ」「わがままだ」と思うかもしれません。

ですが、彼らにあった支援や環境調整を行うことでその困難さは軽減されると言われています。

自分が思う事

私自身が発達障害の一つASDと診断されたのは幼い頃で、今に至るまで色々と苦しい事や辛い事、楽しいことが沢山ありました。(どちらかというと苦しい方が多かったかもしれないです。)

そうした中で近年になり、自閉症発達障害というワードが世間に広く浸透するようになり、以前は障害の事を話すと「障害者なんだ……。」とか「障害をアピールしたいの?」とかどちらかというとマイナスなイメージがあって所謂タブーな内容の話だと思っていた私にとって時代が変わったと思いました。(なので私は発達障害が原因で会社をクビになるまではあまり言わないでいました。)

そして、発達障害の話をする度に真剣に話を聞いてくださるフォロワーの皆様。困りごとに関して助けて下さる職場等身近な方々。そして何より常日頃から支えて下さる私の家族。そういった人達のおかげで苦しい中でも楽しく生きていけています。改めて、皆様本当にありがとうございます。(ここまで言ってしまうと大袈裟か。)

自分自身発達障害を取り巻く環境は良くなったと思う反面まだまだなのかなと思う部分もあったりします。

 未だに電車の中でヘルプマーク*1を付けている人を見ては「障害をアピールしたがっている」とか「優先席に座りたがっている」と言った風に、障害が分からない、助けて欲しいからこそのヘルプマークであるはずなのに偏見の目で見られ誰も助けてもらえないようでは意味が無いわけです。

 また、この世界自閉症啓発デーについても疑問に思う部分があったりして、ブルーライトアップについて、多くの人は「なんであちこちが青く光っているんだろう。」って疑問で止まってしまうのかなと思っていたりします。

イベントとしてやる分には良いのですが、肝心な自閉症発達障害の啓発が疎かになって、ただ青く光らせるのが目的みたいになってしまっては日本が開発した青色LEDで「日本の科学力は世界一ィィィ!」と言っているようにしか見えなくなってしまうかもしれません。

また発達障害というワードが広く浸透した反面、「こういった人は発達障害だ」とか「発達障害は〇〇で治る」などといった発達障害をビジネス(どちらかというと悪質な)として扱うものも増えてきたかなあと思います。(特に最近になって)

少しずつ理解されてきたかなと思う反面、発達障害がまだまだ新たな領域であるということを実感しており、一般に理解されるにはまだまだ時間がかかりそうかなあと思います。

そんなわけで、今日4月2日は世界自閉症啓発デー。自閉症発達障害についてwikipedia等で理解してみるのはいかがでしょうか。

それでは。

*1:ヘルプマーク:援助や配慮を求めていることが外見上分からない人が配慮が必要なことを知らせるためのマーク。