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人生を変えたジャンル。今回のテーマは「ダンケルク」
2017年に公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画作品だ。
第二次世界大戦下で起きたイギリスのダンケルクからの大撤退*1をテーマとした映画で、
本作はアカデミー賞において、作品賞、監督賞、美術賞、撮影賞、編集賞、音響編集賞、録音賞、作曲賞の8部門にノミネートされ、編集賞、録音賞、音響編集賞を受賞した。
私は当時あまり映画に詳しくなく、この映画も半ばミーハーなノリで見に行ったのだが、本作はその臨場感が映画館で見るに値するぐらいの映像経験だった。
今回もダンケルクとの出会いや、映画館での映像経験の話について語っていく。
とはいっても私自身がノーランに関してそこまで詳しいわけじゃないのであまり期待しないで読んでほしい。
ダンケルクとの出会い
私がダンケルクと出会ったのは2017年のことだった。
その当時、君の名は。に続いてヒットするであろうと思われた映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」が公開され、その上映前の宣伝として林修先生*2が本作ダンケルクの魅力を語っていた。
正直この頃の自分はダンケルクにはあまり興味が無く、基本話題になりそうな映画にしか興味が無かった。
そしてダンケルクが公開されるやいなや、ノーランファンを始め、世界史好きなど多くの人がこのダンケルクの話を始めていた。
その頃の自分はというと会社をクビになって、ニートの状態(今後通うことになる就労移行支援事業所の手続き等を進めていたので厳密に言うとニートではないが)で暇だったこともあり、「暇だし映画でも見に行くか」というノリでこのダンケルクを見に行った。
ノーラン監督の音響、映像表現
というわけでなかばミーハーなノリでダンケルクを見に行った(ダンケルクの戦いについては事前に予習はした。)わけなのだが、戦争映画を見ない(というか映画をあまり見なかった)私でもに胸に残る映画だった。
本作は戦地で戦う兵士、空で戦うパイロット、ダンケルクへ兵士を助けに行く民間人の3つの視点で話は進んでいく。
戦争映画なので私のように関心が無い人にとっては難しそうな話かもしれないが、ダンケルクは見る見るうちに映画に引き込まれて行ってしまう。
まずなんといっても映画館の音響がその迫力を伝えてくる。
戦地のシーンではとにかく銃声が大きく響き、まるで登場人物の近くにいるかのような錯覚を感じる。
そしてなにより本当に映画の中にいるかのような錯覚を感じさせるのがダンケルクを見ての感想だった。
戦地はかなり広大な海岸で、スクリーンがまるで吸い込んでくるかのようにダンケルクでの戦いを伝えてくる。紅茶とか飲みながら見てると気分はまさに戦地で逃げる兵士のようだ。
そしてこうした没入体験をさらに深くしたものがある。
それが「IMAX*3による上映」だ。ダンケルクでは、全体の7割がこのIMAX用のカメラで撮影が行われている。
通常の上映よりもスケールの広いIMAX上映はさらにダンケルクへの没入感を高めてくれることだろう。(私は普通に見たが。)
さて、私がここまでノーラン監督の音響・映像表現について語るのかというと、ダンケルクという映画は「家で見るのと(映画館で見るのとでは)比べ物にならない」からである。
私もWOWOWでたまたまダンケルクが放送されていたので録画して家のテレビで見たのだが、なんか迫力を感じなかった。
音もしょぼく、家という集中できない環境下だったからこそダンケルクはつまらないと思ってしまったのだ。
このように、映画館だからこその没入感を感じられた映画だったと私は思ってしまった。
「TENET/テネット」公開
そんなクリストファー・ノーラン監督の最新作「TENET/テネット」が9月18日に日本で公開される。
本来ならば夏公開の映画だったのだが、2か月遅れての公開という形になる。今年公開の映画は延期が多く、最近ではディズニー映画の「ムーラン」*4が、Disney+での限定配信という形で日の目を見ることになったりもした。時節柄もあり映画館へ行くことはなるべく控えるべきだと思うが、私はTENETに関してダンケルクを見たときに感じた経験があるからこそノーラン監督の作品は映画館で見ることを強くおすすめしたい。
私もこの4連休中にTENETを見に行こうと思っている。2020年初めての映画館はちょっと変わった経験をすることになるとは思うが、TENETを映画館で見るということは家で見るよりも貴重な経験になると私は思う。
もちろん過去のノーラン監督作品もNetflix等の動画配信サービスで見ることが可能だ。
ちょっと前には映画館で過去作の上映もあったりしたのだが、予習がてらに過去作の復習をしてから映画館へ行くというのもありだろう。
とはいうものの新型コロナウイルスには是非気を付けた上で見に行ってほしい。
そうはいっても映画館でしか本物のノーランは味わえないと思っているので、ノーラン監督作品は映画館で見ることに価値がある。(とは言いつつ初インセプションはネトフリで見てる私であった。)
さいごに
というわけで「ダンケルク編」は以上となる。
今回は映画にあまり深くは触れなかったが、映像体験というのは人生を変えるものになると私は思っている。
映像や音響といったものは映画館のスクリーンで見ることが一番迫力を感じることができる。
そして映画館で見た映画というのは胸に強く響き、家で同じ映画を見に行くときも映画館へ行った時のことというのが蘇る。
私は映画館でしか味わえない経験を味わうのも映画の一つの醍醐味なのではないかと思っている。