バリアフリーについて考えつつ、改めて啓発活動の意味を考える。

piraです。

春満開。ということで、桜が見ごろを迎えるこの時期。いかがお過ごしでしょうか。

最近あつ森*1を始めた私の島でも桜が10日まで咲きほこり、桜吹雪と共に島での生活を満喫していました。

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……まあ桜の話はこの辺でやめておきましょうか。PTSD*2発作が起きる人もいるみたいですし。

本題

というわけで今回のブログは、ここ1週間を騒がせた例の件について語っていきます。

blog.livedoor.jp

分かりやすく説明すると車いす無人駅の来宮駅を利用しようとしたら乗車を拒否された……という話なのですが。

これにまあまあ賛否両論(この言葉を使うときは大体否の声の方が大きかったりするのだが)ありまして……

自分自身もこの件とかコラムニストについて調べていくにあたって少々問題のある部分あるとは思ったりもしました。

しかしこの件で私が強く思ったことは「改めてみんなで日本のバリアフリーについて考えてみた方がいいのでは?」ということです。

バリアフリーとは

そもそも皆さん、バリアフリーという言葉を聞いてどういった印象を持つでしょうか?

これはまあ個人的な偏見も少し入るのですが、「障害者にとって使いやすい設備や環境」をバリアフリーというのではないかと思っています。

公共施設において点字ブロックやエレベーター、音の出る信号機といった設備の配置は障害を持つ人にとって施設の利用に手助けになる設備だと思います。

しかし、そういったものをただ置けばいいという感覚でおいてある場所も少なくはありません。

良く言われているのが景観を意識してなのか点字ブロックの色を黄色ではなく道路の色と同じにしてしまい、弱視色覚異常を持つ人が点字ブロックを認識できずに困るなどといったことがあったりします。

それ以外にも、駅が広くてそもそもエレベーターまで辿り着けない(健常者でも十分あり得る話だが。)とか点字ブロックが多すぎて目的地まで辿り着けないといった問題も見られています。

こうした問題が現れる原因はおそらく「バリアフリーと言う言葉を用いてなんとなく障害者に配慮しよう」と思ってバリアフリーの配備をしているからではないかと私は思います。

そもそもバリアフリーの設備を導入するにあたって実際に障害者が利用してみてどうなのかとか障害者側の意見を取り入れる機会はあるのかと言われると、設備を作る人間というのは健常者なわけであって、障害者の意見を取り入れる機会ってないと思うんですよね。

導入の段階から障害者の事を意識せずなんとなくバリアフリー施設を作れば障害者にとって使いやすくなるだろうと思って作るから問題が生じるんだと思います。

 

啓発活動は税金の無駄

さて、話は変わりますが似たような話が啓発活動にも言えると思っています。

啓発活動……というか発達障害の啓発週間についての話は先週のブログでしたのですが

 

pira365.hatenablog.com

 私自身、「啓発活動で盛り上がっているのは正直当事者だけ」という感想しか浮かびませんでした。ええ、今年も。

そしてこれがどうして今回のバリアフリーの件と関わってくるのかというと

今回の件で問題提起しない限り誰も見向きはしなかったと思うんですよね。

やりかたが少々過激に見えるかもしれませんが、障害者の事なんてみんな考えていない。考えるとしたってせいぜい24時間テレビの時ぐらい。(批判する人も然り)

そう思っている中で、日本のバリアフリーの問題点や障害への理解の薄さといったものを発信していく中で、どうしてもこうした発信の仕方になってしまうのかなと思いました。

自分自身のモルカー便乗もそうなのですが、未だに発達障害は病気だとか食事療法やビタミン療法で治るとか言われたりするんですよ。

脳機能の先天性の障害で治りはしないと思っていますし、治るっていうんだったら小学生の頃にアスペルガー症候群の診断を受けてから今に至るまでの十数年間はなんだったんだって話になりますし。

だからこそモルカー便乗に関しては(私的な理由が原因とは言え)発達障害の啓発といったものをしていくきっかけにはなったと思います。

本当のバリアフリーとは

改めてバリアフリーについて考えていくのですが、私自身バリアフリーとは「生きづらい人がみんな普通に生きていけるようにするのがバリアフリー」だと考えます。

それこそ「バリアフリー=障害者のため」というイメージがどうしてもついてしまっている気がします。

バリバラがLGBTやBLM等をネタにしだしたときに「障害者以外の話題をしているのはなぜ?」といった声が聞こえてきたのですがおそらくそれも「バリアフリー=障害者」という考えが根にあるからだと思います。(まあ24時間テレビバチバチやってるのが原因なのかもしれませんが。)

私としてはまずはそこを取り払うことが必要だと思いますし、実際に健常者が階段で歩くのが辛いと思ったらエレベーターを使うというのもありだと思います。

そして、障害者だけでなく今の日本社会に生きづらさを抱える人たちが辛さを感じずに生きられる社会を作るために助け合うことが必要だと思うのですがどうも日本社会は自分の事でいっぱいいっぱいなところあるんですよね。(裏を返せばモルカー便乗も自分の事だったりするので。)

まあ今回の件は、熱海駅からでも目的地まで十分な距離あるでしょとか彼女の過去の発言等から人格が疑われる部分とかあるのですが、改めてバリアフリーについて考えてみるきっかけにはなったのかなあと思いました。

 

 

*1:あつ森:Nintendo Switch用ソフト「あつまれどうぶつの森」の略称。動物たちと共に無人島で自由気ままな生活を満喫できる。

*2:PTSD心的外傷後ストレス障害。戦争等の強烈な出来事を感じた際に生じ、似たような場面に遭遇した際に強い恐怖感を感じてしまう症状。