ネットにおける感想について

priaです。

9月も半ばになり、普段のお茶の消費量からだんだんと過ごしやすい気温になってきたなーと思っています。

そして、9月半ばということで先日誕生日を迎えまして、26になりました。

今年に入り一人暮らしを始め、新たな生活が始まり、ゲームばっかしてずぼらな生活になるかと思われましたが、今では家事全般に楽しみを感じておりむしろゲーム以上に精力を注いでいます。

これからもこの安定した生活を続けていければと思います。

本題

さて、今回のテーマは「ネットにおける感想について」です。

少し前からキン肉マン*1の感想をSNS上に投稿することに対して色々な意見がみられていました。

wpb.shueisha.co.jp

問題となったのは(……ってこれ言っていいのかあれなんですけど)ある回にあるキャラクターが復活した際、そのスクショが拡散され、一時はTwitterのトレンドに載るまでになったという出来事からです。

この件に関してキン肉マンの作者であるゆでたまごの嶋田先生が「ネタバレをしないでほしい」「20ページ近い内容がスクリーンショット1枚で全部読んだように思われてしまう」といったコメントを寄せており、キン肉マンを連載している週プレNEWSから「悪質な著作権侵害、ネタバレ行為(文章によるものを含みます)に対しては、発信者情報開示請求をはじめ、刑事告訴、損害賠償請求などの法的手段を講じることもありますので、ご注意ください。」というコメントが発表され、キン肉マンの感想を呟くのは自粛せざるをえなくなりました。(実際、先週のキン肉マンにおいては話数がトレンド入りするという事態にまでなっていました。)

感想を呟くというのはファンとして「今日の漫画面白かったな」とか「今週のアニメは神回だった」とかその作品の盛り上がりを分かち合うものだと思うのですが、

このSNSの時代においてはどうしてもネタバレというものが付き物で、今回のキン肉マンに関しても「紙媒体で読んでいる読者に配慮してほしい。」というコメントが行われていました。

毎日こち亀における感想の考え方

さて、感想ツイートという点において私は今年から毎日こち亀と称してこち亀全200巻を読むことを目指しており現在190巻に到達し、終わりに近付いてきています。

こち亀はその時代のトレンドを映し出している部分があり、毎日のように「何巻にこういった話が出てきた」とか「何巻にあの商品が出てきた」とかつぶやいているのですが、そうした中で私は守り続けてきたものがあります。

それは、漫画ページのスクリーンショットを投稿しないということです。

漫画には著作権というものがあり、そのページを上げるとなると、漫画を読まなくても読めてしまうということになってしまいます。

そうした内容が読めるということは下手をしたら「私の感想だけでこち亀すべてが読めてしまう」という感覚に陥ってしまう危険性を感じていました。

私としてはこち亀を200巻全部読むというのは時間がかかるものだと思いますし、スクリーンショットだけを見てこち亀を理解するというのも斜め読みするようなものに感じています。

そして何より私の毎日こち亀をきっかけにこち亀を200巻全部読んでみようと思ってくれる人が現れたらいいなと思っています。(大変ですけどね。)

このことが先述したゆでたまご嶋田先生が恐れている「20ページ近い内容がスクリーンショット1枚で全部読んだように思われてしまう」ということに繋がるのではないでしょうか。

感想ツイートと実況文化

それこそ感想ツイートは毎週漫画誌が出るたびに盛り上がりを見せており、鬼滅の刃が少年ジャンプで連載されていたときは毎週のように「鬼滅本誌」といったワードがトレンドに入っていました。

こうした漫画誌の感想ツイートの盛り上がりを見ているとふと思うことがあります。

 それは「ネットにおける実況文化」と似ているなと思うわけです。

実況ツイートと言えば以前の私は「見ていて気持ち悪い」なんて感想を持っていたりしたのですが(まあ10年近く前の話ですけど)

現在ではテレビ番組を見ながらファンがSNS上で番組内容をリアルタイムに呟いたり、感想を呟いたりというのは当たり前になってきています。

そうした光景というのは私が思うに「昭和の時代の街頭テレビ」に近いものを感じ取れると思います。

昭和の時代というとテレビがまだ家庭に普及しておらず、人々は街頭のテレビやテレビがある家庭に集まってプロレス等のテレビを見るという光景を思い浮かべる人は多いと思います。

今はテレビはどこの家庭にもありこういった風景というのはあまり見られないのですが、SNS上で人とつながることによってみんなで同じテレビを見ている感覚というのを味わうことができるわけです。

その光景は渋谷並みに人が集まるSNS上において街頭テレビに集まる人達とわーわー騒ぎあうように見えるわけです。

キン肉マンの場合

さて、これを今回のキン肉マンの場合に当てはめてみるとどうでしょうか。

友達の中という小さな空間で語られていたキン肉マンが、インターネットという渋谷で映し出され、ファンが集まって騒ぐのは楽しいことだと思います。

しかし、スクリーンショット1枚で完結するというのは渋谷で行われている祭りをマスメディアの報道だけを真に受けてそれで満足するようなものなんじゃないかと私は考えます。

これってオタクが最も嫌っているものですよね?つまり偏向報道と同じわけなんです。

私はキン肉マンには興味ないですが、今回の話だけを読んでその回のキン肉マンを分かったようになる。これは作者が望んでいないことだと思います。

メディアによって偏向報道マシマシな渋谷の祭りの情景よりは実際に現地でお祭りを楽しむ。これが作者が求めているものなのではないでしょうか。

さいごに

私自身感想ツイート自体は悪いものではないと思いますし、ファンがネット上で感想を共有しあうというのは作者にとっても嬉しいものだと思います。

ですが、それがスクリーンショット1枚で完結するレベルのネタバレが大量に出回り本編が読まれなくなると意図しない形での解釈が生まれてしまうのではないかと思いました。

スクショだけでいいやと思わず是非本誌を毎週読んでほしいというのが今回の話なのではないでしょうか。

 

余談ですが、毎日こち亀の方はもうすぐ終わりを迎えるので最後まで見届けていただけたらと思います。

 

 

 

*1:キン肉マン週刊少年ジャンプにおいて1979年から1987年まで連載されていた漫画。2011年から週プレNEWSによるWeb連載により復活し、今年の8月から週刊プレイボーイによる紙雑誌での掲載も開始した。